屋内LoRa通信距離検証

はじめまして!三信ブログ部のFUDO🧔です。
今回は、LPWAの1つであるLoRaの通信距離の検証を行いたいと思います。

そもそもLoRaですが、WiFiやBluetoothと比べてデータ転送速度は劣りますが、長距離通信が可能です。
障害物があると、通信距離が短くなりますが、屋内でどの程度フロアを
跨いで通信できるかを、私の住んでいるマンション(9階建て)で検証してみました。

準備

LoRa通信モジュール

LoRa通信モジュールを2台用意しました。
まずは、送信機の電源ONしてテストデータを出力します。
※4秒おきに数バイトのデータを送信するようにしています。
受信器をPCに接続して、送信データのモニタを行ってみます。。。

受信器と受信データのログ表示

PCでモニタをすると、問題なくデータを受信できていることを確認できました😀
ログの左側の数字が電波強度になり、-1~-137の値をとります。-1に近づくにつれて電波強度が強いことを意味します。
ログの右側の数字が送信番号になり、送信毎に+1づつ増えていきます。
(順番に受信していることが分かり、受信抜けなどが分かります)

これで通信試験の準備は整いました💪
<通信試験方法>
9Fの部屋の一角(窓側)に、送信機を電源を入れた状態で置く
・受信器をPCに挿した状態で、各フロア(今回はエレベータホールで検証)
 を下りていき、何階まで通信ができるかを確認

マンションと通信モジュール配置イメージ
各フロアでの受信器測定場所(エレベーターホール)

通信実験

通信試験の準備ができましたので、受信器を持ってまずは8階へ。。。
電波強度を確認してみます。

エレベータホールに行き電波強度を確認

-86,0001,00240
-86,0001,00241
-86,0001,00242
-83,0001,00243
届いていますね👍

次は、7階に行ってみます。。。
-92,0001,00300
-91,0001,00301
-87,0001,00302
-89,0001,00303
少し電波強度が下がりましたが、まだまだ行けそうです!
この調子で1階ずつ下りていきます。

結果

そして結果です。。。

フロア毎の電波強度 (10回取得分の平均値)

なんと1階まで通信できました!🤣
しかも、1階部分でも通信抜けが無く受信できていました。

1階に窓の無い、鉄の扉のみがある駐輪場があるのですが、そこでも抜けなく受信できていました。
これは正直驚きましたねー

まとめ

今回はマンション内でLoRa通信がどの程度届くかを検証しました。
9階建てマンションであれば、9階~1階まで通信することができる
ことが分かりました。
※あくまで今回の環境での結果になります。
 現場によって結果は変わってくる可能性はあります。

LoRaだと大容量データの通信は苦手な為、センサーデータなど小量のデータ通信であれば活用できます🙆‍♂️
※例えば、、、
     映像 : NG
     画像 : 条件付きでOK (VGAサイズ以下の画像でも、1枚送るのに
               10分以上かかります)
     センサデータ: OK (数10バイトのデータ、例えば25℃(温度)・60%(湿度)と
        いうデータなどなど。

屋内での小量のデータ通信をやりたいというご要望があれば、ぜひ三信電気までお問合せ下さい。
無線モジュールだけでなく、上流のアプリケーション含めてご提案させて頂きます。